”
こっちむいて!みい子(おのえりこ)

元気なみい子とおともだちの楽しい毎日
この作品のシリーズは大人になってから出会いました。
女の子の成長をテーマにした本を探していて出会ったものです。
心と体の成長について、親から子供へ話す前の、身近なイメージとしてもってもらうのに本当にわかりやすく、しかも子供目線で書いてあったので子供もみるみる話へ引き込まれていきました。
主人公は、小学生らしく、少し抜けているけどとっても元気で優しいみい子。
みい子の親友のまりちゃんとユッコ、そして悪態をつきながらもなんだかんだでみい子を気に掛ける竜平を中心に、毎日ばたばたの楽しい毎日が描かれています。
この作品の魅力はなんといっても子供目線であること!
小学校から中学校へあがる頃の、この年代ならではのドキドキやわくわく、しゅんとしてしまう瞬間など、「わかるわかるー!」の連続です。
もちろん楽しいばかりの毎日ではなく、その中で時にはけんかをしたり、恋や体、家庭のことで悩んだり。
さらには戦争や原発、LGBTなどの問題にも触れてあり、小学生にも身近な問題として投げかけてくれます。
小学生や中学生の時のドキドキやわくわくを思い出したい方にうってつけだと思います!
これからも幅広い年代に愛され続けてほしいです。
Amazonで見る”
”
しろくまカフェ(ヒガアロハ)

動物達の優しさがジワジワ伝わる作品
シロクマくんが経営するカフェには、動物も人間もたくさん来ます。
皆、至って普通に生活しているのがなんともかわいくておもしろいです。
カフェの店長であるシロクマくんは、とってものんびりしていてマイペース。
幼馴染のグリズリーくんがイライラしてしまうのもわかります。
でも、とっても優しくて思いやりがあります。
また、パンダくんは働くのが嫌な今風の男の子。
グウタラグウタラしている姿が、なんとも違和感がないんですよね。
思わず、動物園のパンダもこうなのかなとか思っちゃいました。
この作品は、絵本のようにほのぼのしながらも、時々ブラックユーモアが挟まるところも魅力です。
カフェで働く笹子さんは、人間の女性で動物達の相手に困る事もあります。
でも、彼女がシロクマくんやパンダくんと関わって少しずつ変化が出てくる様子に、読んでいるこっちもほっこりしてきます。
不器用な笹子さんの事を、シロクマくん達はちゃんとわかってくれているように感じます。
ほっこりして、ちょっとホロッとする作品です。
Amazonで見る”
”
きのう何食べた?(よしながふみ)

毎日の食事が愛しくなる作品
この作品は、生真面目で節約家の弁護士シロさんと、物腰が柔らかくお金にルーズなケンジの日々の食事が描かれています。
同性同士のカップルというと、重たいストーリーかと思われる人もいるかもしれませんが、全くそういう事はありません。
毎日の何気ない食事なのですが、そこにはいろんなドラマが詰まっているんです。
ただ美味しい物を食べたいというだけでなく、相手の事を思いやりながら、体にいいものを考えた優しさが詰まってるんです。
月に約3万円という食費のなかで、それでも満足のいく食事を作るシロさんと、満面の笑顔で美味しいと頬張るケンジ。
幸せって、とっても身近にあるんだと気づかせてくれる作品です。
そして、この作品は同性同士のカップルの辛さもわかります。
特に、シロさんの両親はケンジを理解しようとするものの、そうはできません。
それでも、息子を理解しよう。
支えていこうという気持ちはわかります。
読んだ後に、心がほっこりして、大切な人との食事を楽しもうと思える作品です。
Amazonで見る”
”
ハクメイとミコチ(樫木祐人)

大きなトマト
こびとのハクメイとミコチの2人の日常に、個性的な隣人が現れては、様々なことが起こっていきます。
あるようでなかった世界観です。
その世界観を表しているのが色合いだと思います。
とにかく綺麗です。
明け方や夕焼け、雨の中、水の中、うっとりと見惚れるほど綺麗です。
ハクメイとミコチが魅力的で、一見正反対な二人の関わり合いがとても可愛らしく、歩くペースにそれが現れていると思います。
ミコチは体力がなく、ゆっくりと歩きますし虫も苦手ですが、ハクメイは体力もあり、虫の背中に乗せてもらうのも平気です。
ミコチの先をいつも歩くのですが、ミコチが歩きにくくないように、枝を払いながら進みます。
頼もしさと優しさがさりげなく描かれています。
登場人物それぞれのユニークな個性や特技が、お互いを助け合ったり、時にはぶつかったりと、考えさせられる場面もあり、冷や冷やする場面もあり、でも最後はみんなが笑っていて、こちらもつられてしまいます。
トマトの大きさで、2人の小ささがより目立ちます。
”
田中くんはいつもけだるげ(ウダノゾミ)

クスって笑えるほっこりストーリー
学園コメディー漫画です。
主人公の田中くんをはじめ、出てくるキャラクターが全ていい子ばかり。
田中くんは毎秒だるく、何もしたくない男子学生。
ほっておけばとにかく寝てばかり。
そんな田中くんを甲斐甲斐しく世話をする同級生達。
特に親友の太田くんは無私の愛で田中くんを世話をする姿や太田くんと田中くんの会話のセンスの良さとても読んでいて温かい気持ちになれます。
個性あふれるキャラクター達がいい味を出していて、学園モノらしく、恋愛要素もしっかり入っています。
田中くんに好意を寄せる人気者の女子白石さんや、気だるさを学びたいと弟子入りするはやとちりな宮野さん、気だるさが漂っているけど、動ける田中くんの妹など、高校生が繰り広げるほのぼの学園コメディーです。
学園ものによくある、いじめ問題や、恋愛のいざこざ、嫌がらせなどとは縁遠く、心に潤いが欲しいときにはぜひ読んで欲しい。
コメディーですが、ゲラゲラと笑う内容ではなく、クスっとなるほっこりストーリーです。
<Amazonで見る
”
バカ姉弟(安達哲)
ほっこりといえばこれ
この漫画は東京下町の豊島区巣鴨に住む3歳のおねえさんと弟さんの話。
両親は地元の地主で金持ちだけど、多忙なためか留守にしがち。
なので姉妹で過ごす時間が必然多くなる。
もちろん、まだ子供なので近所のおじいちゃんおばあちゃんのサポートの元なんとか生活している状態です。
ですが、両親が留守がちな事によることに起因してか自立心がとても強いのです。
特に姉のほうは上の子の自覚があるのか、いつも率先して弟に遊びを提案したりします。
と、ここまで言うとなんだか可愛くない二人のような印象かもしれませんが、とんでもない!
まったく汚れなき二人は街をひとつのアトラクションのように捉えていて、多少の困難があっても二人で何とか協力して乗り切ってしまうのです。
もちろんまだ子供、というより幼児なので出来ないことやすぐに泣いちゃったりする可愛らしい一面もあるのです。
特におねぇのおでこはてかてかで撫でたくなる地元の癒し系アイドル!
なんとか抱っこしたがるおじぃちゃん、年賀状が帰ってこないだけで不機嫌になるおじいちゃん、、と地元に人たちも感情を揺さぶられる存在なのです。
とにかく終始優しい気持ちになれる漫画です。
小さなお茶会(猫十字社)

メルヘン世界の猫夫婦の「しあわせ物語」
登場する二匹の猫夫婦が織りなす、メルヘンチックな世界の中のちょっと不思議な物語。
詩猫(詩人)を生業とする「もっぷ」は穏やかで優しい旦那様。
明るく元気な「ぷりん奥さん」は心が好奇心いっぱいでもっぷのことが大好きです。
二人の一番の楽しみは、陽だまりの庭で午後のお茶会を楽しむこと。
お互いを喜ばせたい気持ちに溢れていて、読んでいると心がポカポカ温まります。
不思議なパン屋さんにパンを買いにくるのはお日様で、お日様は自分の頭の上でパンを焼いて、ちびくろサンボのトラのバターをつけて食べるのが大好き。
それを聞いたもっぷとぷりん奥さんも、お日様と同じパンを買って帰ってお茶会をします。
嬉しそうに微笑む二人のお茶会を見ていると、しあわせになるために多くは必要ないのだと教えられます。
もっぷの本は多くは売られていません。
しかし、「何度でも読める本しか置かない」という書店の店主の一番のお気に入りの一冊です。
何気ない毎日がキラキラ光って見えてくる、そんな二匹の物語です。
俺物語(アルコ、河原和音)

みんなの理想がたくさん詰まった漫画。
主人公剛田猛男。
名前の通りとっても強くて、高校一年生だけどおじさんみたい。
男子からは信頼されとっても好かれているけど、女の子からのモテとは程遠い男の子でした。
それに猛男の隣には砂川という性格も良くて見た目もイケメンの親友がいつもいて、猛男が好きになった女の子はいつも砂川に恋をしてしまいます。
そんな猛男はまた恋をします。
相手は大和凛子。
電車で痴漢に合っている所を助けてあげた、見た目も中身もとっても可愛い女の子。
だけどやっぱり大和も自分の隣にいる砂川に恋をしてるんだと思い優しい猛男は大和の恋の応援をします。
大和はこの漫画を読んでいる女子までもキュンと来る可愛い理想の女の子です。
そんな大和が好きになったのは猛男でした。
大和はお菓子作りが得意で猛男にお菓子を作ってプレゼントします。
周りの女の子がどんなに猛男に引いてもはいつも一途で夢中です。
大和の性格の良さに気付いた砂川。
二人は両思いだと気付き、二人の恋を応援します。
出てくる人物全員が思いやりに溢れていて、理想の男の子。
理想の女の子。
理想の友情と…みんなの理想がぎゅっと詰まった作品です。
読んでいて何度も、こんな人に私もなりたい。
こんな人と出会って仲良くなりたいと思いました。
それからこんなに笑える少女漫画なんて無いんじゃないかというくらい面白いです。
みんな美男美女なのに猛男だけとっても見た目も行動も暑苦しく…「漢」という感じで。
他の少女漫画には絶対出てこないキャラです。
ほわほわとこの漫画の中に流れている空気には絶対に癒されると思います。
本当にオススメです。
元気くん(北見けんいち)

theほっこり漫画
こちらの漫画は新聞漫画です。
なので老若男女問わない作画、ストーリーで安心して読める点が良いと思います。
1983年6月から2008年12月まで長期に渡り連載されたと言う事で初期と後期とで辻褄が合わなくなる部分があるため、その辻褄をなくすため後期ではタイムマシンで過去に行くというスタンスになっています。
こちらではパート4の紹介をいたします。
主人公は大島元気で4人家族の大黒柱です。
妻は名前不明で、子供にりゅうた、しほがいます。
過去では元気くんの弟ひろしと、母とめ、父しゅんいちがいます。
これらのキャラクターが軸となります。
昭和のこんな出来事、あんな場面を子供時代のげんきくんが元気いっぱいに駆け回ります。
全くそんなこともつゆ知らず育った人たちには衝撃的なお話もありますし、昭和時代のほっこりした、お話も多々あります。
とても信じられないような話もあるからこれって本当?っ親に聞いてた思い出があります。
それら含めて大人の方との架け橋のような漫画でみんなでほっこりできる作品かと思います。
よつばと!(あずまきよひこ)

5歳の日常に癒しあり
主人公は5歳のちいさな女の子、よつば。
(永遠の5歳系漫画です)
よつばと周りの人々の日常風景を描いた作品ですが、日常のよつばがほんと可愛いんです。
5歳ならではの純粋さも然り、大人びた反応をするギャップ萌えもあり、そんなよつばと家族やお隣さんとのやり取りは必見です。
中でもよつばの表情が豊かで萌え度が半端ないです。
真ん丸で大きな目が特徴なので喜怒哀楽を表現する時のよつばの表情でセリフがなくとも
よつばの気持ちが伝わってきちゃいます。
気付けば親の気持ちで読んでいる自分がいますね。
よつばは勿論ですがよつばの周りの登場人物もまた個性の強さが際立ちます。
基本的にはよつばとお父さんを中心に描かれている作品ですが、
そこにスパイスとしてお隣さん一家やお父さんの仕事仲間がよつばとの日常風景として登場します。
よつば以外の登場人物の日常も描かれているシーンもあるのでそれぞれの立場から見たよつばの立ち位置だったりよつばの存在をどのように受け止めているか人間観察もできるので多面で楽しめる作品です。
<”
鹿楓堂よついろ日和(清水ユウ)

現実にあったら行きたい癒しカフェ漫画
和風喫茶店を営む4人のイケメンとお客様の日常をハートフルに描いた作品です。
心に傷を負ったことのある彼らだからこそ、優しいおもてなしが出来ます。
「お客様の笑顔のため、自分達に何かできることはないか」と日々全力を尽くす姿に癒されます。
印象的だったのが、夏祭りの雑踏の中で女の子が大事な髪飾りをなくしたシーン。
4人は女の子が気づいて悲しむ前に見つけ出し、とびきりの演出でその場を切り抜けます。
それぞれの特技を活かしたチームワークで、見事女の子を笑顔にさせる様子に心が温まりました。
鹿楓堂には先述の女の子に限らず、サラリーマンや年配の方まで様々な境遇の悩みを抱えたお客様が来店します。
あなたの心を癒すエピソードがきっとあると思います。
合間に挟まるギャグにもほっこりしますよ。
私は数話読んだだけで彼らのファンになってしまい、現実にこんなカフェがあれば毎日通いたいと夢見ています。
さあページを開き、鹿楓堂の常連になってみませんか。
ハチミツとクローバー(羽海野チカ)

全員片思いから始まる切なくてあたたかい青春物語。
全員片思い。
美術大学に入った竹本くんという男の子がはぐちゃんという女の子に恋に落ちるところから物語は始まります。
だけど、はぐちゃんは先輩の森田さんのことが好きで、多分森田さんもはぐちゃんのことが好き。
そしてもう一方ではバイト先のリカさんに片思いする真山と、真山に片思いする山田さんもいます。
みんな、一生懸命片思いをして、みんな傷ついたりしながら、でも、確かに一緒にいられた時間は宝物だった。
そんなお話です。
美術大学の中でも天才である森田さんに少し嫉妬しつつも、ちゃんと森田さんのことも好きで、はぐちゃんのことも好きな竹本くんを見ていると胸がきゅっとなります。
ストーカーっぽくリカさんをひたすら思う真山も、そんな真山をずっと見ていて大好きな山田さんも見ていて切ない。
ただのハッピーエンドではなく、それぞれが進みたい道に進んでいく、ちゃんと自分を見つけていく姿が眩しい作品です。
アニメ化もされ、ドラマ化もされ、映画化もされている有名作。
スケッチブック(小箱とたん)

美術部の何気ない特別な日常
寡黙で絵を描く事が好きな女子高生梶原空は半ば強引に美術部に入部させられる。
そこでは個性豊かな面々が日々創作活動をしていた。
絵を描く事に留まらず漫才をしたり料理をしたり楽器を弾いたり正にフリーダムだった。
自由な雰囲気で育まれる何気ない出来事。
ほんの小さな出来事だがそれが疲れた心にクスッと笑みを運んでくれる。
時にはくだらない事もして皆でわちゃわちゃ楽しい青春を謳歌する。
そんな特別では無いけれど何よりも特別が詰め込まれた本作。
四コマ漫画仕立てで気軽に読めてしまうのも魅力の一つ。
美術部員に限らず愛らしい猫にスポットを当てた話も数多く収録されており猫好きにも嬉しい。
本作はアニメ化もされているので原作と照らし合わせて相違点を見つけるのも楽しい。
ゆったりのんびりお茶でも飲みながら楽しめる。
スケッチブックは忙しい日常に疲れたオアシスだ。
あなたも美術部員になったつもりで空達と心の赴くままに漫画と言う芸術に触れてみよう。
スキップとローファー(高松美咲)

純朴な田舎娘が都会の高校ではぐくむ友情・恋に心がほっこり
田舎から高校入学のために上京した主人公が、都会での高校生活を通し、友情・恋をはぐくんでいく物語。
主人公岩倉美津未は石川県出身の純朴な女の子。
小さいころから神童といわれるほど頭がよく、将来はT大卒国会議員になるためはるばる東京の進学校へ入学する。
入学式当日、主席挨拶をするはずで意気揚々と出かけた彼女は、慣れない都会の通学で迷子になり同じ制服を着たイケメン、志摩聡介に助けられ何とか無事に学校へたどり着く。
新入生挨拶は無事に終えられた彼女、急な安堵から気分が悪くなり担任の先生の胸元へ壮大な嘔吐をし、鮮烈な高校デビューを果たす。
高校初日みんなが探りあう空気の中、同じクラスだった志摩が「友達になろうよ」とみんなの前で宣言をし、美津未の周りには男女ともに友達の輪が広がっていく。
その中にはイケメン志摩が狙いの女の子が美津未を利用しようと近づいてきたこともあったが、美津未の純粋で飾らない性格から徐々に本当の友達へと関係性がかわってゆく。
カースト下層の女の子が上位層の男の子と知り合い話が展開するお話はありますが、この作品は主人公美津未の純朴で一生懸命で誰にでも不器用ながら正面から向かい合い、カースト上下関係なく心から通じ合える友情・優しい世界を構築していく様が魅力的で、読んでいると友人関係に心が温かくなります。
最新刊ではついに恋が動き出しより魅力的なストーリー展開が待っていることでしょう。
Amazonで見る”
”
薔薇のために(吉村明美)

北海道を舞台に紡がれる人と人とのバランス
祖母を亡くし、天涯孤独のどん底におちいったかと思われた主人公ゆり。
しかし、北海道に自分の家族がいると知り、北海道の「花屋敷家」へと向かいます。
そこにはゆりとは似ても似つかない、美形揃いの、母、姉、兄弟がいました。
自分の容姿に自信が持てず、さらにそれを遠慮なくつっこんでくる新しい家族とともに、ゆりは家政婦として同居することになります。
他の多くの漫画と違い、特に何かが次々起こるといるわけではないのですが、北海道の美しい自然の中、次第に心も体もきれいになっていくゆりに感動を覚えます。
初めはゆりのことを罵倒するだけのひどい家族に思えた人々も、実は深い思慮をもち、力強くゆりの背中を押してくれていたのです。
ゆりの生きざまやゆりと周囲の人間関係の微妙な変化、そして、容姿だけでなく心の美しさも大切なのだと静かに心が揺さぶられます。
一般的にみると、天涯孤独の、容姿も頭もよくない女の子がひとり、会ったこともない家族に会うため北海道まで行き、さらにそこで罵倒されていたらとてもほっこりな話には程遠いのですが、その無茶苦茶な人間関係が実は愛にあふれていることに気づいた時、何とも言えない感動がわいてきます。
北海道の自然に思いをはせながら、じっくり読み進めてみてほしい作品です。
おじゃる丸(犬丸りん)

まったり急がず焦らず
主人公のおじゃる丸は5歳児でヘイアンチョウからやってきました。
閻魔大王さまのピンク色の芍を気に入ってしまい、閻魔大王の一の子分であるアオベエ、アカネ、キスケに月光町まで追われてきました。
この小鬼三兄弟とおじゃる丸の日常と芍を取り返すために奮闘し続ける漫画です。
月光町にやってきたおじゃる丸はカズマとマコトさん、愛ちゃんのお家で暮らすことになります。
とってものんびりで甘えん坊でわがままなおじゃる丸をこの一家が優しく見守り日々の生活を送ります。
おじゃる丸の行く先には必ず、小鬼トリオが現れるのですが、変装して登場します。
しかし、最終的にはバレてしまい、合体して3人で肩車をしながら決め台詞と決めポーズをするのですがその姿がとても愛らしいです。
3人はなかなか芍を取り返すこともできなくて、おじゃる丸を敵だと思っているのに、なぜか言いくるめられてしまったり困っているおじゃる丸を助けてあげたりとお人好しでおっちょこちょいの一面もあります。
おじゃる丸は5歳のわりにのんびりまったりで、まるでお年寄りのようですが、愛ちゃんのプリンを食べるところはとても可愛らしくて癒されます。
おじさまと猫(桜井海)

1人と1匹の癒し成分たっぷり
主人公は1匹のブサ猫。
その容姿のせいかペットショップで全く売れず成猫となってしまった哀れな猫。
ある日そんな猫を家の子にしたいと言う菩薩の様な人が現れた。
優しくダンディなおじさまに買われた猫は感激しその日から1人と1匹の暮らしが始まる。
猫はふくまると名付けられた。
初めて猫を飼うおじさまと初めて飼われるふくまるのドタバタ模様は猫を飼った人なら思わずあるあると頷きたくなるはずだ。
ふくまるの見せる愛らしい仕草もさることながらそれを見て悶えるおじさまも何とも愛らしい。
おじさまの不意に見せる亡くなった妻との思い出回想にしんみりした時にはいつも寄り添うふくまるの健気さに心が温かくなる。
ゆったりとした時間の流れと共に1人と1匹の時間も育まれて行く。
何気ない日常の出来事が愛おしい。
特別派手な事は起こらないがそれこそが本来多くの人が求める癒しである。
おじさまと猫にはそんな癒し成分がたっぷり含まれている。
思い切り癒されて欲しい。
まっすぐにいこう。(きら)

犬たちと人間たちの愛あり笑いありのあったかワールド。
主人公の女子高生の郁子と、飼い犬マメタロウの、ほんわか日常生活を中心に話は展開します。
マメタロウは自分が雑種であることや、自分の容姿にコンプレックスを抱いているのですが、もちろん郁子は全く気にしていません。
マメタロウのことがとにかく大好きで、マメタロウも郁のことが大好きで、相思相愛の仲なのです。
郁子の彼氏の秋吉、マメタロウの恋人のハナコちゃん、郁子と秋吉の友達の直やたけし。
毎日冗談を言い合ったり、恋をしたり、悩んだり、けんかをしたり。
。
。
というと、よくある普通の恋愛漫画だと思われるかもしれません。
が、この作品のもうひとつの魅力は、ただの恋愛漫画で終わらないところにあります。
・楽しい、かわいいだけでは終わらない、犬を飼うことの大変さや殺処分問題について
・動物に対する人間の偏見で傷つく動物たち
・学校でのいじめ問題や過去の自分との向き合うことの難しさ
このように、社会的な問題にも切り込んだ話もあり、漫画を通して、目をそらしてしまいがちな問題に、真剣に向き合う機会をくれます。
優しい人たちや優しい犬たちの雰囲気にほっこりし、いつのまにか一緒に仲間になっているような作品です。
心と体を少しゆっくりしたい時、温かいものに触れたい時、ぜひ手に取ってみてほしいです。
たべるダケ(高田サンコ)

ただ食べるだけ、それこそが至高
この漫画の主人公は何もかもが謎の女性。
分かっている事は見た目は普通の若い女性である事と兎に角食べる事が大好きと言う事。
美味しいものを味わう為なら全国津々浦々、時には童話の世界にまで出没する。
彼女の行く所には食べる事がおざなりになってしまった人が居る。
忙しさにかまけて食事を楽しむ事を忘れたOL、怠惰な生活を送るサラリーマン、恋愛に命をかけて食事どころじゃない少女など様々な個性豊かな登場人物と共にごく自然な成り行きで食事を摂る彼女。
彼女は食べる事しかしない。
相談に乗ったりアドバイスをしたりなど一切しない。
本当にただ食べるだけ。
しかし彼女の純粋に食事を楽しむ姿は一緒に食べる者、漫画を読む者の心を打つ。
食事を美味しく食べる事。
それが出来れば日常の悩み等些末な事と思わせてくれる不思議な力が彼女にはあった。
心にも体にも栄養を与え明日への活力が湧いて来る。
きっとこの漫画を読んだ人はもれなく彼女の魔法にかかってしまうだろう。
吸血鬼すぐ死ぬ(盆ノ木至)

アルマジロのジョンにほっこり。
週間少年チャンピオンで連載中で今年アニメ化もされた吸血鬼すぐ死ぬがほっこりする漫画だと思います。
主人公のすぐ死ぬ吸血鬼ドラルクと吸血鬼ハンターのロナルドが主人公で二人の日常生活や吸血鬼との戦い?がメインのギャグ漫画で、店舗の早いギャグやドラルクは本当にすぐ死ぬところなどほっこりとは言えないように感じる漫画ですが、この漫画がほっこりするところはドラルクの使い魔であるアルマジロのジョンの存在にあります。
ドラルクの使い魔であるジョンはいつもすぐ死ぬご主人様のドラルクをかいがいしくお世話したり、心配している所もすごくほっこりします。
ですがもうジョンというキャラクターそのものがとても見た目からして愛らしく、漫画の中で描かれているドラルクの使い魔になった経緯のストーリーをみてしまうとジョンを必ず好きになりますし、ジョンを見てほっこりしてくると思います。
ジョンとドラルクの出会いの話はとてもおすすめなので漫画でもアニメでもいいので是非一度見てみてください。
大家さんと僕 これから(太郎太郎)

続編もほっこりが止まらない
「大家さんと僕」では手塚治虫賞を受賞し、話題になりましたが、その後モデルとなった大家さんがお亡くなりになり、次の作品を期待していた私はどうなるのだろう?と心配していました。
きっと大家さんとの日々はとてもほっこりしていて描き切れない程沢山あったのだろうと思います。
大家さんが亡くなる前の入院中、亡くなった後、矢部さんの想像のお話、どれも優しく心がほっこりします。
亡くなった事もほっこりと感じさせてしまう矢部さんの漫画はすごい!とおもいます。
大家さんのお友達、矢部さんのお友達、皆が大家さんが大好きなんだと思います。
きっと大家さんもこのお話を読んで喜んでくれるでしょう。
後書きまで大家さんを登場させ、大家さんらしい、きっと大家さんならこんな風に言うだろうなという言葉とイラストで沢山ほっこりさせて頂きました。
私も大家さんみたいなお婆さんとお茶を飲みながらお喋りしてみたいです。
きっとこの漫画を読むと、大家さんの可愛らしい仕草やちょっとキツメの言葉にほっこりが止まらなくなると思います。
ぽっかぽか(深見じゅん)

日常が大切になる漫画
どこにでもある一般的な家族である夫婦とその幼い娘あすかの3人家族の田所家の日常のお話です。
家族の話ではありますが独身であっても家族がいても読んでいて本当に心が温かくほっこりします。
特に事件が起きたりするわけでもなく本当に一つの家族の日常とその周りのご近所さんであったり職場の人達のお話です。
自分にもある経験や自分にも起こりうる事、日常のしんどいことやちょっとしたつらいこと等こんな風に考えられたら素敵だなと思う事がちりばめられています。
基本的に一話完結ではありますが単行本を読み終えたときには周りの大切な人を少しいつもより愛しく感じられる作品です。
心がじんわり温かくなり時にはあたたかくて感動とも少し違う涙を流すこともあります。
自分自身の心に余裕がない時や疲れているなって感じたときに一休みついでに是非読んでいただきたいです。
娘のあすかの言動にもすごく癒されます。
ほっこり温かく少し周りの人に優しくしたくなる漫画です。
よつばと(あずまきよひこ)

可愛いよつばちゃんが、日常生活にのんびり
私の知り合いが、「よつばと!」の漫画全巻が揃って持っていて少し間借りて読ませて頂きました。
読みだしたら止まらないぐらいのストーリーで、とても面白かったです。
とくに、よつばちゃんが可愛くて新しいチャレンジをしながら楽しむ姿が描かれていて凄いと思います。
最初のストーリーは、2人がとある町に引っ越ししてきたところから始まり様々な日常生活で色んな人と出会ハプニングハプニングもありながらもゆっくりしながら成長するよつばちゃんに癒されます。
普通の幼児なのにここまで成長する子は驚きが沢山あり、何回読んでも面白いです。
楽しみにしてた行事が中止や延期になるとよつばちゃんが大号泣して大暴れする結末になるその表情は、もう普段の子どもと一緒です。
5歳児にしては、観情が豊かすぎてまだ子供が使わない言葉を発声する場面もあり、読んでいる読者も思わず「クスッ」と笑えるそんなストーリーになっています。
街の人たちと交流しながらも大人に成長するよつばちゃんがたのしみです。
ねことじいちゃん(ねこまき)

当たり前の日常こそが幸せなことを教えてくれます。
必ずしも猫好きでなくてもまずはそのイラストの第一印象でほっこりする筈です。
淡い水彩画のようなタッチで描かれるどの場面でも決して大袈裟にならない控えめな色使いでただ何となく眺めているだけでも心癒されます。
野良ねこが沢山いる日本のどこかの海辺の島で起こる何気ない日常が描かれているだけなのですが、多くのファンがいて単行本も8巻を数え、猫写真家として著名な岩合光昭さん監督により映画化もされました。
奥さんに先立たれ、一人暮らしとなった主人公の大吉じいちゃんと「たまさん」と呼ばれるトラ猫の日常を中心におりなす島の人々との交流を通した何とも言えない普段の生活に幸せを感じられる作品です。
どのキャラクターもごく普通の良い人ばかりで、悪人のようなキャラクターは出てきません。
いたずらや言うことを聞かないこれまたごく普通の猫と大吉じいちゃんとのやり取りもさることながら、全ての登場人物が優しくて思いやりがあって隣近所で助け合いながら日々を送る当たり前の生活が本当は誰もが望む理想の暮らし方なのだと改めて思わせられます。
”
ワカコ酒(新久千映)

のんびり酒飲みライフにほっこり、ワカコ酒
ワカコ酒は主人公のワカコがひたすらお酒を飲む漫画です。
一話完結の上、一話のページ数が少ないためテンポ良く見ることができます。
会話よりもワカコのモノローグが多めで、何か事件が起きることもなくまったり読むことのできる漫画です。
ほっこりするポイントの一番はやはり絵柄。
少し独特でありながらどこかほっとする絵柄になっていて、読んでいると自然と脱力してしまいます。
お酒を一口飲んで「ぷしゅー」というのがお決まりですが、それを見るたびに自然と一息ついてしまいます。
この漫画では必ずお酒と一緒に料理が出てきます。
その描写がとても美味しそうで見ているだけでついお腹が空いてしまいます。
お酒の漫画といえば日本酒や焼酎、ビールばかりが出てくる印象ですが、この漫画では様々な種類のお酒や料理が出てきます。
お店の料理だけでなく、家で作れる料理やお菓子まで。
お酒をあまり飲むことの出来ない人も、お酒が好きな人もまったりほっこりできる漫画です。
ハルとアオのお弁当箱(まちた)

お弁当作りはお腹も心も癒す!
お弁当という日常を通して、日常がちょっと生きづらい人たちが和んでいくお話です。
主人公はハルとアオ。
ハルは図書館に勤務し、アオは看護師として働いています。
仕事で接点のない二人が出会ったのは飲み屋。
ハルはゲームやアニメにのめり込み、職場でも浮いています。
アオはオネエ。
自分が周りに溶けこんでいない憂さを飲み屋で晴らしていて、二人は意気投合し、アオはハルにルームシェアを提案します。
ルールはお弁当を作り合うこと。
煮卵、セロリとおつまみいかのサラダなど、すぐにでもお弁当に取り入れられる料理が満載で、レシピも出回っています。
お弁当を作り合うというほんわか作業と美味しそうなお弁当が魅力のマンガです。
癒し効果バツグンで、2020年にはドラマ化されました。
お弁当作りを通して、誰かを思いやる心を深め、その積み重ねによって、自分の微妙な生きづらさを和らげていくお話です。
美味しそうなお弁当にほっこりし、和んでいく主人公たちにほんわかできるマンガです。
モンモンモン(つの丸)

懐かしくてほっこりする漫画「モンモンモン」
私がオススメするほっこりする漫画は「モンモンモン」です。
私が小学生の頃に週刊少年ジャンプで掲載されていた、おさるのモンモンが主人公の漫画です。
あらすじは豆の窃盗でおさる刑務所に入れられてしまったモンモンが、刑務所の中のリーダーと呼ばれる猿たちと決闘して仲間になって行く物語で、小学生でも分かるような単純明快なストーリーです。
小学生がいかにも好きそうな下ネタがあったり、ギャグがあったり、見ているとまるで小学生に戻ったような気分になります。
しかしそれだけではなく、離ればなれになってしまった弟モンチャックとの兄弟愛や、リーダー達との友情、時に胸に響く深いセリフなど、これぞジャンプコミックといった作品です。
絵も雑ですが味があり、特に弟モンチャックの可愛さは心を奪われます。
大人になってあらためて読んでも面白かったです。
特に衝撃のラストは注目です。
笑いあり、感動ありの「モンモンモン」。
純粋だったあの頃の気持ちを思い出せるどこか懐かしくてほっこりする漫画です。
桜蘭高校ホスト部(葉鳥ビスコ)

桜蘭ホスト部に癒される
お金持ちの学校に入学した貧乏な女子高生の藤岡ハルヒは、高価な壺を壊してしまい、その支払いのため自ら返済金を働いて返さなくてはいけなくなりました。
そこで、桜蘭ホストとして、学内のお嬢様にホストとして接客をします。
彼女は女の子なのですが、身なりにあまり興味関心が無く、ホスト部の部長である環に男の子と勘違いされててしまいます。
そうして始まったハルヒとお金持ちのホスト部との学園生活が描かれています。
ホスト部の面々はとてもイケメンで、個性的で多くの学園の女子たちの憧れでなければいけないため、運動神経が良かったり勉強ができたり女の子が思わずキュンとしてしまう様な設定のキャラクターが盛りだくさんです。
ハルヒもとても癒し系で相手をよく見ているため、その言葉に救われることもあります。
また部長の環はイケメンなのに天然が入っていたり、双子の兄弟がいて翻弄されたり、可愛いキャラクターの先輩がいて、読んでいると沢山のキャラクターたちに癒されて、学園内で起こることも平和なのでほわんとした気持ちになります。
背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~(横田卓馬)

天下のジャンプで連載していた青春部活ほっこりマンガ!
知らない人はいないであろう大人気漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」
打ち切り作品も多く排出しているこの雑誌で完結まで走りきった作品が
この「背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~」です。
タイトルがダサい?作者も分かって付けてますw
簡単にあらすじを説明するなら、高校に入学した主人公が一風変わった部活に入る青春部活もの、
個性豊かな先輩と部活に励み、トラウマを乗り越えて大会へと挑むと言った感じでしょうか。
ここまで聞くとジャンプっぽいと感じるかもしれませんが、連載を本誌で追っていた身としては
ジャンプにおける「異質感」をずっと感じていました。
その正体が、ある意味の「ほっこり」です。
主人公は地味目の少年でパートナーとなるヒロインもちんまい
乗り越えるトラウマの劇的なものでなく誰もが内心感じていそうなこと
終盤は主人公ペアよりも先輩ペアのほうが出番が多かった
今思い返してみても、ジャンプっぽくないって思いますね。
作中、観客が主人公ペアのダンスを見て「応援してるの自分だけだろうな、頑張れよ」
という場面がありましたが、全く同じ気持ちで応援していました。
それでも完結まで続いたのだから、その人気とポテンシャルは本物だと思います。
この作者の別の作品も読みましたが、横田先生は本当に画力もマンガ力も高い方だと思います。
本当にストレスなく読めるんです。
この漫画。
特に嫌なキャラが一人もいない、コレが自分にとってとても大きい。
先生やライバルキャラに性格の嫌なキャラを出すって、フラストレーションを溜めて後に開放する手段としては
かなり有力だと思いますが、読んでる内にストレスも貯まります。
でもこの作品は、嫌味なことを言う先生は実は来年以降の部活のことを考えての発言をしていて、
嫌味なことを言うライバルキャラはちょっと空気が読めていないだけの愛されキャラです。
ノーストレスです。
本当に。
巻数も10巻と手頃で読むのに体力のいらない「背すじをピン!と」
仕事に疲れた現代人に全力で進めたいほっこりマンガです。
夏目友人帳(緑川ゆき)

妖と男子高校生
主人公の夏目貴志は他の人には見る事ができない妖が見えてしまう男子高校生です。
両親は幼い頃に亡くしてしまい、親戚のお家をたらい回しにされていた幼少期にたまたま出会った藤原さんのお家で暮らすことになります。
彼は日常生活の中で出会う妖たちに助けを求められたり、襲われてしまったり気に入られてしまったりと毎日たくさんの出来事と出会いと別れを経験します。
夏目はとてもお節介で優しく面倒見のよい男の子で、彼と妖の間に生まれる絆や友情の様なものを感じると心がほっこりとします。
また彼のおばあさんが持っていた友人帳という物には妖の名前が記されており、それを夏目は形見として受けとりました。
夏目のその友人帳をもらおうとする妖から用心棒として一緒に暮らす大妖怪の斑は招き猫に姿を変えています。
その名前はニャンコ先生といい、人の言葉を話すことができる妖で、ブサイクにゃんこでお酒が大好きな中身が中年のおじさんのような妖です。
このニャンコ先生が見慣れてくると愛着が湧き、癒し系に見えなくも無いのです。
そんな夏目とニャンコ先生と妖の漫画です。