マンガ紹介

【夢の碑 ベルンシュタイン】凍てつく大気の中で、残酷な恋物語がなぜか胸に迫ります。

琥珀を意味する国、ベルンシュタイン。


医師オルギールと男装の美姫ベルシウは出会います。

剣の達人のベルシウを、オルギールが相手することになりました。オルギールはベルシウを負かし、悔しいベルシウはオルギールに試合を持ちかけては断られます。ベルシウは腹立ち紛れに、オルギールの婚約者を自分の兄の元へ妾として差し出したのでした。

オルギールは悲しみと怒りで、ベルシウの体を奪います。

オルギールが去った後、茫然自失のベルシウはつぶやきました。「だって私はお前が好きなのに。お前があの女をそれほど好きだとは知らなかったのだ」

2年後。オルギールは、トルコ軍に加わりベルンシュタインを再訪します。

オルギールの一軍は、街道で貴族の馬車を襲い貴族を殺害します。その殺害された貴族の奥方は、ベルシウで、ベルシウは封印していた剣を取りました。襲い掛かろうとしたトルコ人にオルギールの声が飛びました。「そいつはお前達の敵う相手ではない」

貴族を殺した罪で、オルギール達は捕らわれます。牢の中でオルギールは、ベルシウが自分との子供を流産したこと、ベルシウが自分を愛していることを知ります。

オルギールは、ベルシウを女性として愛する兄の公爵を、はずみで殺してしまいます。オルギールはベルシウに愛を告げて、連行されました。

ベルシウは、処刑されるオルギールの首を所望します。願いどおりオルギールの首を手に入れ、ベルシウは常に首を抱きしめて過ごしました。心から嬉しそうに、頬ずりして。首が傷んでしまって、布で覆うようになっても抱きしめていました。

ある日、ベルシウは湖に一人ボートを出し、そのまま戻ってきませんでした。

2人は琥珀になって、永遠に共に過ごしているのだそうです。

この作品は、残酷です。貴族の傲慢さ。愛していたのに怒りで彼女の体を奪う彼。妹を愛しその体を自分のものにする公爵。斬首された恋人の首を常に抱く姫。

寒気の国で、凍るほどに澄み切った空気が常に流れているのが、全てのシーンを美しく見せていると思いました。あえかな日光が、時にきらめくようでもあります。

琥珀の国で、最後、琥珀になった悲しい恋人達が、幸せに微笑んで見つめているのが、胸に迫るほど美しく感じます。

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